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精緻なるモノ
2009.12.6
先日、クアラルンプール(KL)日本人会の図書館の本棚で、内田
善美というマンガ家の「星の時計のLiddell」(全3巻)をみつけ
ました。これは、私が現代思想を専攻していた大学時代に、
単行本が出版され、即購入し、どんな哲学書よりも愛し、大切に
していた本です。今でも、実家の倉庫の奥に眠っているはず。
思わぬ再会に嬉しくなって、図書館から借りて、再読しました。
もう一冊、内田善美の「草迷宮・草空間」も私の宝物です。
特に猫好きの方は、必読書ですね。
ストーリーや思想もさることながら、私が気に入っていたのは、
内田善美の偏執狂的に精緻な絵でした。表紙はもう油絵のアートの
世界。そして、マンガの本編でも、背景の書棚や薔薇の花など、
これでもか〜、っていうぐらいに細かく描き込んでいます。
残念なことに、内田善美は「星の時計のLiddell」に全てを描き
尽くした、ということで絶筆し、今は出版社が文庫化しようにも
連絡がとれない状態とのこと。突然筆を折ったということでは、
日本の少女マンガ界のアルチュール・ランボーとも言うべきか。
こちら↓で、その精緻なる世界を、皆さんにも感じとっていた
だけると思います。
日本人は、米粒の上に絵を描くぐらい、小さく細密に描かれたモノ
への偏愛があると思います。私もその一人。一方で、東南アジアは
大らかで、細かいことを気にしないイメージがあります。が、日本
人に負けず劣らず、根気のいる精緻な手仕事を披露してくれます。
例えば、バリ島のウブド近郊に住む、ヤングアーティスト派の画家、
ソキさんの絵。原色の明るい色を使いながら、バリの祭祀や日常を
これでもかぁ〜、というぐらいに細かく描きこんでいます。写真に
載せたのは、ほんの一部でして、横幅1メールもあるような作品
でも、あの緻密さで、一切手抜きなしです。私はソキさんから、
気に入った作品を2つアトリエで購入して、マレーシアの私の仕事
部屋に飾っています。時々眺めて、バリを想います。
そして、私がマレーシアに移住してすぐにハマッたのが、インドネ
シアのティモール島の織り「イカット」。これも鮮やかな原色の糸
を使って、幾何学模様や、トカゲ模様を、巧みに織り込んでいきま
ます。できあがりの模様を想定して、手作業で織り込むのは、まさ
に精緻な作業です。なんと、針をつかった刺繍のように見える部分
も、全部手だけで織り込んでいるのです。
バリ島から更に東へと飛行機に乗り、店長はティモール島、スンバ
島などイカットを求めて訪ね歩きました。山の奥まで4WDで入っ
ていって、素晴らしいオールド・イカットを見つけた時は感動しま
した。ルクサ石鹸の商品写真の大半は、この時入手したティモール
島のイカットの上にのせて、撮影しています。
最後に写真に載せたのは、インドネシアのもう一つの布芸術バティ
ック用の型押し。重くずっしりとした金属製のコレを作るのも、
大変な根気がいる作業だと思われます。いやはや、無名のインド
ネシア人アーティスト(職人)たちには、頭が下がります。
私が手がけているルクサ石鹸は、見た目には白い直方体で、シンプル
そのものです。ただ、いったん石鹸を泡立てて、洗顔、洗髪、全身
洗いに使っていただければ、その「精緻なる」香りと、肌へのタッチ
に気づかれると思います。店長もまた「神は細部に宿る」を信じる
一人なのです。とまあ、最後はカッコつけちゃいました(笑)。
では、また。








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